法話・東善寺             感謝で優勝―なでしこジャパン



   感謝で優勝――
  女子サッカー
なでしこジャパン         おめでとう!!

女子サッカーの世界一を決めるワールドカップがドイツで行われ、日本の代表チーム「なでしこジャパン」が強敵アメリカチームを下して初めて優勝しました。7月18日朝(日本時間)に行なわれたので、明け方からハラハラしてテレビ観戦した方もいたことでしょう。

これまで勝ったことがないアメリカ相手に、体格差のハンディを乗り越え、二度も先に点を取られてもあきらめずに点を取り返し、最後にPK戦に持ち込んで勝った粘り強さに感動させられました。さらに感動したのは、選手たちがどの試合でも試合前と後に、次の言葉が書かれた大きな白い布を持ってグラウンドを一周したことでした。

「To Our Friend Around the World,Thank you for Your Support(世界の友人たちへ、応援(ご支援)をありがとう)」

この意味は2つあります。

ハクサンナデシコ

(石川県白山にて・2007年7月)
一つは、試合で自分たちを応援してくれたことへの感謝。

もう一つは、東日本大震災に対して全世界の人々が支援の手を差し伸べてくれたことへの、日本国民を代表しての感謝のメッセージで、どちらかと言えばこちらの意味が強いでしょう。

準々決勝、準決勝と勝ち上がり緊張しがちな選手たちですが、試合の前夜に大震災の様子や避難している人達のビデオ画像をもう一度見て、自分たちだけのために戦うのではない、こうした被災者の復興の力につながる試合だと、戦う意味をもう一度確認しあったということです。ひとのために戦うという目標を明確にしたことが、最後まで走りきって勝利を引き込む強い原動力になったのでしょう。

 たぶん彼女たちは、決勝戦に負けてもやはりこの布を掲げて一周しただろうと、感動して見ていました。

今度の大震災に対して、全世界の人々が心を痛め、支援の手を差し伸べてくれたのは、敗戦後の日本がどの国とも戦争をせず、開発途上国に援助の手を差し伸べてきたことが、背景にあります。敗戦後66年間、日本は平和を守ることを基本理念として来ました。もし、国際的な意見の違いを軍事行動によって解決しようとしていたら、このような白い布を掲げる場面は考えられませんまさに平和な日本のシンボルのようななでしこジャパンの優勝、と考えていいでしょう。

 おめでとう、そして感動をありがとう!!
            
                     (2011平成23年8月 東善寺だより)