雨さん、は 

1917(大正6)年 群馬県渋川市元町に生まれ〜2001(平成13)年9月15日死去。 85歳。

板絵−bR

板絵とは
雨さんが創作した独特の技法による絵である。
自分の絵を裏返して板に線を彫り、板を濡らして紙を貼り、拓本のように線の部分を押し込む。そのままはがさず、裏から色を入れて表側ににじみだした色が微妙な色合いを表現する。乾いたらはがして、表から目と口を描いて仕上げる。

ご注意 この技法は雨さんによる独特の描画法として文化庁に登録されています。





東善寺蔵

家が貧しく渋川の尋常高等小学校を中退して上京。板橋の宮彫刻師徒弟を振り出しに新富町の印刷工場に働いたあと、現役兵士として中国東北地区を転戦。帰還後はたくさんの職業遍歴を重ねながら墨絵、砂絵、油絵、板絵、などの分野に独自の画法により「師もなく弟子もない」創作活動を続けた。簡潔にしてやさしさと一抹の寂しさをたたえた精神性の高い作品は、さすらいの旅からつかみとったものであろうか。全国にファンが多い。