小栗上野介の本●●遣米使節を迎えるニューヨークのミステリー『剣と薔薇の夏』 |
ミステリー小説 |
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1860年(万延元年)、幕府から派遣された小栗上野介ら遣米使節団のニューヨーク到着に備えて組織された日本使節団歓迎準備委員会の周囲に次々に起こる奇妙な殺人事件を、アメリカ人新聞記者と新聞社の挿絵画家、元漂流民で在米の日本人ジューゾ・ハザームの3人がその謎を解いてゆく、歴史ミステリー。 サムライ使節団が大歓迎を受けるにいたった事情や、南北対立の背景など、当時のアメリカ社会やニューヨークの町、人々の感情のひだまでがこまやかに活写されていて、時代考証の綿密さに、ほんとうに日本人作家が書いたのかと驚き、うなってしまう。 小栗上野介もさっそうと登場します。 |
【関連ページ】 ◆書評『剣と薔薇の夏』・雨宮由紀夫(リンク) |